関ジャニ∞楽曲の音域を調べる【完結編】（2015/10）
先日のエントリーの続編です。
前回に引き続き、今までにシングルもしくはアルバムとしてCDリリースされた関ジャニ∞のグループ曲について調べました。
※以下のデータは耳コピにて個人的に調べたものであり、正確性については保証できませんのでご了承ください。
調査ルール
- ピアノのまんなかの「ド」*1 を基準音とします
- メインのメロディーのみが対象（コーラス、ハモリは除外）
- フェイクなどの歌詞カードに載っていない歌唱部分も含みます
- 音程を取りづらいor音程のないラップ、セリフ、かけ声などは対象外
対象はシングル『前向きスクリーム！』までの全171曲。
とにかく曲数が膨大なのでどうまとめようか悩みましたが、まずは歌い出し記事と同じく、ランキング形式で発表したいと思います。
音域が広いランキング
１位：買い物ブギ［29］（２オクターブと５半音）
２位：All is well［25］（２オクターブと１半音）
３位：All of me for you 他 全11曲［24］（２オクターブ）
なんと、服部先生のトリビュートアルバムに収録されている「買い物ブギ」が一番音域が広いという結果になりました。リストを作りながら、いいのかな…？と不安になりましたが、一応CDリリースされている関ジャニ∞名義の楽曲ということでこの曲もエントリーしています。買い物ブギの最低音は大倉くん歌唱部分「♪たまの日曜サンデーというのに（↓↓ソ）」、最高音は曲終盤ですばるが歌う「♪ワテほんまによう言わんワー」です。
ここに挙げた曲を、ひとりで全音キッチリ歌える人は音域が広いのかも？個人的には、旅人なんかはAメロが低くて歌えないので適当にキーを上げていると、サビが高音すぎて苦しくなったりします（笑）
それぞれのフレーズの歌唱者を見ると、最低音は大倉、最高音はすばるの名前が多く並んでいました。リストに挙げているのが最初の出現部分のみなので多少の偏りはありますが、特にこの二人が音域の幅を広げているイメージです。人数が多い分、歌唱可能な音域が広くなり、よりバラエティに富んだ曲に挑戦できるのは強みだなと思います。
学生の頃に、一般的な男性ボーカルの音域は（↓↓ラ）～（ラ）、女性ボーカルの音域は（↓ファ）～（↑ミ）あたりと聞いたことがあります。実際に統計をとったわけではないので真偽の程は定かではありませんが、参考までにそれぞれと関ジャニ∞楽曲を比較した音域バンドを置いておきます。
音域が狭いランキング
１位：I to U［8］（８半音）
２位：好きやねん、大阪。 他 全９曲［12］（１オクターブ）
３位：Cool magic city 他 全9曲［13］（１オクターブと１半音）
一番音域が狭いのは「I to U」。主旋律は１オクターブに満たない範囲で奏でられていますが、曲が進むに従い徐々に伴奏が厚くなりハモリやコーラスが加わっていくところが美しく、とても好きな曲です。音の動きが少なくとつとつとしたメロディーラインをオケが柔らかく包み込み、この曲の繊細でドラマティックな魅力を作り出しているなと思いました。
音域と関係ないですが、∞レンジャーは、大サビ前「♪オトン オカン」で転調し、その後すぐに元のキーに戻って平然とサビを歌い出すのがツボだったりします。
最低音ランキング
１位：F・T・O、買い物ブギ（↓↓ソ）
２位：涙の答え、ココロ空モヨウ、まだ見ぬ地図（↓↓ソ#）
３位：旅人、冬のリヴィエラ、ER、Can’t U See?（↓↓ラ）
買い物ブギの大倉くんが低いところで頑張ってます。彼は下ハモを担当する事が多いので、主旋律で低音をワンフレーズまるごと堪能できるのは貴重ではないでしょうか。ウイスパーボイスでささやくような歌い方も色っぽくて素敵。この曲の終盤では、まるちゃんのド低音「♪ワテほんまによう言わんワー」も聞けます。
FTOはその音に直接当てているわけではないので微妙なところなんですが、「♪岸和田育ちいぃ」の音が落ちる先が（↓↓ソ）に聞こえるので同率１位としました。やすくんの他に、ヨコ、大倉も同じ最低音フレーズを歌っています。
それより下というと、ルラリラの大倉低音ハモが印象的。下ハモ「♪こんな気持ちでも冷静なふり」で（↓↓ファ）まで下がります。イヤホンで聴くとかなりはっきり聞こえるはず。オクターブ下を支える大倉くんの低音は、土台としての安心感がありますね。聴くたびについつい下ハモを追ってしまいます。
最高音ランキング
１位：All of me for you（↑レ）
２位：All is well（↑ド＃）
３位：買い物ブギ、渇いた花、Dye D? 他 全７曲（↑ド）
前回の記事で暫定１位だった「All of me for you」がそのままトップになりました。すばると亮ちゃんが最高音となる大サビのフェイク部分を歌っています。今聴くと声が若いですねー。黒髪サラストすばると金髪ライオン丸の亮ちゃんが浮かんできます。2012年のスタジアムライブでは、二日目以降セトリから外されDVDにも収録されずという不遇の扱いを受けたこともあり、またいつかこの先のライブで聴いてみたい一曲。もちろん当時の振付つきで！
次点の「All is well」は大サビで転調して半音上がり、サビ→変形サビと続くパターンの曲です。変形サビ後半の次第に音程が高くなる箇所で最高音が出てきます。
全体的に見ても、最高音が終盤に出てくる曲が多い印象で、９曲のうち７曲は大サビ～アウトロで最高音となります。力いっぱい歌い上げる高音や繊細なファルセットは感情を揺さぶり、曲を盛り上げる要素のひとつになっているのかなと思いました。
歌唱パートが多いので、必然的に最高音リストにもすばるの名前が多く並んでいます。ただ、七色パラメータは、エフェクトがかかっているのでヨコ？かな？くらいの自信のなさです。これも好きな曲なので是非ライブで歌ってほしい…。
ここに挙げたランク３までの最高音はほぼ裏声なんですが、「Dye D?」のサビですばるが歌う「♪Love you tonight.」（↑ド）は地声に聞こえます。書いていて気付きましたがサビに入る前の(yeah)も同じく（↑ド）ですね。合計４回出現するこの音をすべて地声で歌っているかと。先日の関ジャムでForever Loveを歌った時も「♪溢れる想いだけが」で同じく地声（↑ド）を出してましたし、男性がこの音程まで地声で歌えるのはすごいと思います。
（↑ド）のひとつ下の音（シ）が最高音になる曲は10曲あり、サムライブルースとアカイシンキロウでは、まるちゃんが地声（シ）を使いフェイク部分を歌っています。CANDY MY LOVE大サビの追っかけパート「♪まだ見ぬ (わたしの)」を歌うやすくんも地声（シ）です。
やすくんは（ラ）～（↑ド）あたりの音は、ハモリやコーラスでさらっと歌ってしまっているイメージですねー。「I to U」の大サビのコーラスなんかが分かりやすいかな。上ハモはやすくん無双です。
さらに高音というと、「Fight for the Eight」のBメロ「♪冷たい風もなぜかここちいい」で、まるちゃんがオクターブ上のハモ（↑レ#）を出しています。この曲のまるちゃんは、上ハモの高音もさることながら、直前のAメロでは下ハモを担当している縦横無尽なところもハモ職人っぷりが現れていていいなあと思います。
音域一覧
全曲の音域一覧は別記事にしました。
さいごに
初期の曲ではユニゾンが多かったり、プロの方のコーラス/ハモリが入っていたりするんですが、徐々に全てのパートをメンバーだけで担当するようになり、ハーモニーの厚い曲が増え表現が多彩になっていく事に感動を覚えました。耳で判別するには限界がある曲も多いので、ひとりひとりのパートが載った歌割りのフルスコアを見てみたいものです。
巷では、元気！にぎやか！俺らやったるで～！！なイメージが強い彼らですが、人数と音域の強みを活かし、層の厚いハモリやコーラスを効かせたアカペラ曲なんかを出して世間をあっと言わせてほしいなんて思ったりします。JUKEBOXの特典ではまるちゃんがボイパっぽい事をしてましたし、極めていけば新境地が開けそう。
アカペラといえば、2008年のエコ特番で放送された「fuka-fuka Love the Earth」のメイキング。亮ちゃんのソロから始まり、大山田が加わり、最後に三馬鹿が加わって全員が歌うというレコーディング風景の映像で、歌唱者が増えるたびに画面が人数分に分割されていくのを見て、歌声と映像のシンクロに思わず鳥肌がたちました。オケなしボーカルのみのハーモニーにも感動したので、そういう作品を聞いてみたいな…。CDの形態違いが増えても構わないので、PVメイキングとは別に、レコーディング風景が分割画面*2で特典についていたら喜んで購入すると思います（笑）
以上、2015年10月分までの暫定版まとめでした。今週は新アルバム発売、12月にはシングルも控えています。今回まとめたことで、今までとはまた違った視点で楽曲を聴くことができそうで楽しみです。
追記：言及していただいた記事
前記事に言及していただいた他グループの音域調べです。大変興味深く拝見いたしました。ありがとうございました。
（補足）音域表について
- 「フレーズ」…最低音もしくは最高音が最初に出現するフレーズ
- 「差」…最低音から最高音の差（１マス＝半音、１２マス＝１オクターブ）
※スマホでの閲覧時は、画像の上で長押し→「新しいタブで開く」等のメニューを選択してもらうと、音域表を拡大して見ることができるようになると思います。
